【関西】定例研究会報告 現代の『市民運動』見聞記――私的体験から考える

 9月17日(土)午後、貸会議室オフィスゴコマチにて、民族文化研究会の関西地区第49回定例研究会が開催された。

 報告者は半木糺氏。「現代の『市民運動』見聞記――私的体験から考える」と題し、報告を行った。半木氏は、故郷の風土の重視を唱えている右派は、景観保護や環境保全に取り組む必要があると考え、幾つかの市民運動に携わった。

 本報告では、こうした経験を踏まえ、市民運動に伏在している問題を剔出する。こうした市民運動は、平日に行われるため、普通の勤労者は参加し辛く、余暇を持て余した老人など、参加者が特定の層に偏ってしまう。

 また、こうした市民運動は、寺社の保護運動など、左派的な文脈の薄い運動であっても、取り仕切っているのは、共産党の地方議員といった左派勢力である。こうした年齢層の偏り、左派勢力の浸食によって、こうした運動は現役世代から忌避され、イデオロギー的に偏向することになる。

 半木氏は、自身の市民運動への参加体験から、こうした市民運動に伏在した問題を指摘した上で、こうした弊風を排除し、現役世代の勤労者が参加しやすく、右派が主導する形での、新しい市民運動を構想しなければならない、と結論付けた。