【関西】定例研究会報告 民族派学生組織間の交流の一例――日学連の九州遊説

 6月18日(土)午後、貸会議室オフィスゴコマチにて、民族文化研究会の関西地区第46回定例研究会が開催された。

 報告者は竹見靖秋氏。「民族派学生組織間の交流の一例――日学連の九州遊説」と題し、報告を行った。戦後の日本では、左派の学生運動の高揚に伴って、これへの対抗を試みる、右派の学生運動が出現した。こうした運動の動向は、学生運動全体から見ると、傍流であったことから、従来は無視されていたが、近年は注目が集まりつつある。

 政界に影響力を持つとされ、注目を浴びた日本会議の源流が、右派の学生運動にあることから、こうした運動の動向に急に注目が集まったのである。しかし、そこで検討されるのは、全国学生自治体連絡協議会(全国学協)、日本学生同盟(日学同)、日本学生会議(JASCO)といった知名度のある大規模な団体だけであって、他の党派の状況は手つかずと言ってよい。

 そこで、本報告では、戦前から存在する伝統的な右派団体である大東塾が、1960年代に学生組織として結成した日本主義学生連合(日学連)の動向を取り上げる。とりわけ、他の民族派学生組織との連携や共闘の模様を窺える、同団体による九州への遊説活動を検討し、当時の民族派学生組織の活動状況について、考察を行った。

 報告後の質疑応答も活発で、研究会は非常に盛会だった。