民族文化研究会

わが国の伝統的な民族文化・民族生活ならびに世界の諸民族を取り巻く問題を研究

活動報告

【関西】定例研究会報告11 日本音樂を私達の生活に取り戻すために(第四囘)――聲明

去る平成30年11月3日に開催された民族文化研究会関西地区第7回定例研究会における報告「日本音樂を私達の生活に取り戻すために(第四囘)――聲明」の要旨を掲載します。 この企劃は現代音樂に滿たされた現代日本人に明治以前の日本の音樂を知つてもらふため、…

【関西】定例研究会報告10 葦津珍彦の国家神道観についての一考察――村上説・島薗説との比較を中心に

去る平成30年11月3日に開催された民族文化研究会関西地区第7回定例研究会における報告「葦津珍彦の国家神道観についての一考察――村上説・島薗説との比較を中心に」の要旨を掲載します。 はしがき 保守・民族派の思想家として多くの業績を残した葦津珍彦は、…

【関西】定例研究会報告9 戦間期ドイツ青年運動における民族主義的傾向――ワンダーフォーゲル運動を中心として

去る平成30年10月6日に開催された民族文化研究会関西地区第6回定例研究会における報告「戦間期ドイツ青年運動における民族主義的傾向――ワンダーフォーゲル運動を中心として」の要旨を掲載します。 序論 戦間期ドイツ青年運動とファシズム 本稿の意図は、戦間…

【関西】定例研究会報告8 日本音樂を私達の生活に取り戻すために(第三囘)――雅樂

去る平成30年10月6日に開催された民族文化研究会関西地区第6回定例研究会における報告「日本音樂を私達の生活に取り戻すために(第三囘)――雅樂」の要旨を掲載します。 この企劃は現代音樂に滿たされた現代日本人に明治以前の日本の音樂を知つてもらふため、…

【東京】定例研究会報告23 皇室〈無姓〉論を巡る雑感・自民党改憲案の解説 『公共の福祉』とは

平成30年10月7日(日)15:00-18:00、民族文化研究会東京地区第17回定例研究会が早稲田奉仕園にて開催されました。 第一報告は、渡貫賢介(本会事務担当者)による「皇室〈無姓〉論を巡る雑感」でした。同報告は、「皇室には姓がなく、これが万世一系である」…

【関西】定例研究会報告7 葦津珍彦の天皇観についての一考察――「思想の科学」での論争を中心に

去る平成30年9月1日に開催された民族文化研究会関西地区第5回定例研究会における報告「葦津珍彦の天皇観についての一考察――「思想の科学」での論争を中心に」の要旨を掲載します。 はしがき 戦後の神道界を代表する思想家であった葦津珍彦(1909(明治4…

【関西】定例研究会報告6 日本音樂を私達の生活に取り戻すために(第二囘)――日本民謠

去る平成30年9月1日に開催された民族文化研究会関西地区第5回定例研究会における報告「日本音樂を私達の生活に取り戻すために(第二囘)――日本民謠」の要旨を掲載します。 この企劃は現代音樂に滿たされた現代日本人に明治以前の日本の音樂を知つてもらふた…

【関西】定例研究会報告5 日本音樂を私達の生活に取り戻すために(第一囘)――日本音樂の概要

去る平成30年8月5日に開催された民族文化研究会関西地区第4回定例研究会における報告「日本音樂を私達の生活に取り戻すために(第一囘)――日本音樂の概要」の要旨を掲載します。 この企劃は現代音樂に滿たされた現代日本人に明治以前の日本の音樂を知つても…

里見岸雄『天皇とプロレタリア』輪読会の模様

民族文化研究会関西地区定例研究会では、会員による研究報告と並行して、日本文化・日本思想についての古典的著作を対象とした輪読会を行っています。現在の輪読会のテキストとなっているのは、里見岸雄『天皇とプロレタリア』(展転社、平成30年/原著は昭…

【東京】定例研究会報告22 橘孝三郎と柳宗悦・石原莞爾の思想

平成30年7月22日(日)15:00-18:00、民族文化研究会東京地区第16回定例研究会が早稲田奉仕園にて開催されました。 第一報告は、小野耕資氏(大アジア研究会代表、本会副会長)による報告「橘孝三郎と柳宗悦」です。氏が季刊雑誌『日本主義』42号(平成30年夏…

【関西】定例研究会報告4 社会主義に対する君主主義の応答――里見岸雄とローレンツ・フォン・シュタイン

去る平成30年7月8日に開催された民族文化研究会関西地区第3回定例研究会における報告「社会主義に対する君主主義の応答――里見岸雄とローレンツ・フォン・シュタイン」の要旨を掲載します。もう一つの報告「民族宗教の可能性について」は、東京支部で行われた…

【関西】定例研究会報告3 アントニー・D・スミス『ネイションのエスニックな諸起源』紹介

去る平成30年6月3日の民族文化研究会関西地区第2回定例研究会における報告「アントニー・D・スミス『ネイションのエスニックな諸起源』紹介」の要旨を掲載します。 ■ナショナリズム論の最大の争点 ネーションとナショナリズムの理論にとって、もっとも重要な…

【関西】定例研究会報告2 神道の現代的再生に向けて――『現代思想増刊 神道を考える』を中心に

去る平成30年6月3日の民族文化研究会関西地区第2回定例研究会における報告「神道の現代的再生に向けて――『現代思想増刊 神道を考える』を中心に」の要旨を掲載します。 はしがき 「神道」とは一体何なのか。この問いに対して、統一した答えは未だに存在しな…

【東京】定例研究会報告21 最近の日本古代史研究を読む ――天皇号成立に関する研究動向紹介

本稿は、平成30年5月20日に開催された民族文化研究会東京地区第15回定例研究会における会員の報告である。なお、同日に行われた輿石逸貴会長と小野耕資副会長の報告のうち、小野副会長のものは『月刊日本』平成30年5月号に執筆した「イギリスよ、お前が言う…

【関西】定例研究会報告1 徂徠学の近代性――丸山真男の徂徠解釈と日本近代

去る5月6日の民族文化研究会関西地区第1回定例研究会における報告「徂徠学の近代性――丸山真男の徂徠解釈と日本近代」の要旨を掲載します。 議論の前提――徂徠と近代 江戸期の儒学における、朱子学批判を中心とした特異な潮流に対し、近代性の萌芽を発見する姿…

民族文化研究会関西支部発足記念講話 民族文化研究の使命

去る5月6日の民族文化研究会関西支部第1回定例研究会における関西支部発足記念講話「民族文化研究の使命」を掲載します。 民族文化研究会関西支部発足記念講話 民族文化研究の使命 本日は、民族文化研究会関西支部の活動の劈頭を飾る、関西地区第1回定例研究…

定例研究会報告20 日本神話への視点――萩野貞樹『歪められた日本神話』の紹介(六)

去る3月11日の民族文化研究会定例会における報告「日本神話への視点――萩野貞樹『歪められた日本神話』の紹介(六)」の要旨を掲載します。 前回に引き続き、萩野貞樹『歪められた日本神話』(PHP新書、平成16年)を紹介する。今回は、第3章「神話各説を批…

定例研究会報告19 日本神話への視点――萩野貞樹『歪められた日本神話』の紹介(五)

去る12月10日の民族文化研究会定例会における報告「日本神話への視点――萩野貞樹『歪められた日本神話』の紹介(五)」の要旨を掲載します。 前回に引き続き、萩野貞樹『歪められた日本神話』(PHP新書、平成16年)を紹介する。今回は、第3章「神話各説を批判…

定例研究会報告18 文明開化史観の再考――苅部直の維新史観をもとに

去る10月15日の民族文化研究会定例会における報告「文明開化史観の再考――苅部直の維新史観をもとに」の要旨を掲載します。 明治維新に代表される、日本が近代国家へと変貌してゆく歴史的ダイナミズムを、われわれは如何に理解すればよいのか。この巨大な設問…

定例研究会報告17 日本神話への視点――萩野貞樹『歪められた日本神話』の紹介(四)

去る10月15日の民族文化研究会定例会における報告「日本神話への視点――萩野貞樹『歪められた日本神話』の紹介(四)」の要旨を掲載します。 前回に引き続き、萩野貞樹『歪められた日本神話』(PHP新書、平成16年)を紹介する。今回は、第3章「神話各説を批判…

定例研究会報告16 日本神話への視点――萩野貞樹『歪められた日本神話』の紹介(三)

去る8月13日の民族文化研究会定例会における報告「日本神話への視点――萩野貞樹『歪められた日本神話』の紹介(三)」の要旨を掲載します。 5.第3章 神話各説を批判する-第2節 聖数について 今回は、第3章「神話各説を批判する」の第2節「聖数につい…

定例研究会報告15 古代人の意識の探究――ジュリアン・ジェインズ『神々の沈黙』序章・第一部前半概説

去る8月13日の民族文化研究会定例会における報告「古代人の意識の探究――ジュリアン・ジェインズ『神々の沈黙』序章・第一部前半概説」の要旨を掲載します。 我々が住まうこの国の歴史は、文字を持たず神話と現実が融解していた古代に起源を発する。その長い…

定例研究会報告14 「青人草」の神学――平田篤胤の国家意識

去る7月9日の民族文化研究会定例会における報告「『青人草』の神学――平田篤胤の国家意識」の要旨を掲載します。 はじめに――二つの神学を繋ぐもの 近世期の神道教理における記紀解釈は、記紀をもとに国家の正統性を弁証しようとする潮流と、記紀をもとに個人…

定例研究会報告13 日本神話への視点――萩野貞樹『歪められた日本神話』の紹介(二)

去る7月9日の民族文化研究会定例会における報告「日本神話に対する視点――萩野貞樹『歪められた日本神話』の紹介(二)」の要旨を掲載します。 3 「第2章 神話を考える特殊日本的状況」 第2章は、萩野氏の率直な感想が多い章である。まず、萩野氏は高校…

定例研究会報告12 日本神話への視点――萩野貞樹『歪められた日本神話』の紹介(一)

去る6月18日の民族文化研究会定例会における報告「日本神話に対する視点――萩野貞樹『歪められた日本神話』の紹介(一)」の要旨を掲載します。 はじめに 民族文化として重要な位置を占めるのが神話である。しかし、日本における神話理解にはさまざまな点で曖…

定例研究会報告11 「仁孝」から「名分」へ――水戸学の一断面

去る6月18日の民族文化研究会定例会における報告「『仁孝』から『名分』へ――水戸学の一断面」の要旨を掲載します。 はじめに 水戸学に一貫した評価を付与するのは、容易ではない。まず、水戸学は、徳川光圀による『大日本史』の編纂事業に端を発する前期水戸…

定例研究会報告10 渋川春海の尊皇思想・陸羯南の国家的社会主義

去る5月14日の民族文化研究会定例会の模様を、ここでお伝えします。まず、「渋川春海の尊皇思想」と題した発表が行われました。渋川春海は、近年では冲方丁『天地明察』で広く知られるようになりましたが、日本で初めて国産暦を作成した人物として著名です。…

定例研究会報告9 〈神道神学〉という試み――上田賢治氏の業績から(一)

◇はじめに 民族主義がその根幹として重んじるのは、各民族が持つ神話、そしてそれに基づく信仰・習俗である。我が民族が奉ずべきは、古伝に記された神話、そしてそれを基としたいわゆる神道信仰ということになる。ところが、単にこれらを奉ずるといってもは…

討論会報告2 民族宗教(パガニズム)の可能性

過日、民族文化研究会では、有志によって「民族宗教の可能性」を主題に、討論会を行った。現代における民族宗教の展望をめぐって、数時間にわたり議論が交わされた。そこでの議論は、民族宗教に伏在している可能性を剔出するものとなっている。以下は、その…

定例研究会報告8 近年の記紀を巡る議論瞥見

一 はじめに 我が民族の原点、基層を探る時、どうしても避けられないのが『古事記』『日本書紀』(以下、記紀)といった古典である。記紀を巡る研究は莫大なものがあり、研究史を瞥見するのは容易なことではないが、さりとて従来の研究の参照は、どうしても…