【東京】定例研究会報告 大串兎代夫の国家学説・憲法学説と宗教

 12月24日(土)午後、民族文化研究会の東京地区第32回定例研究会が開催された。今回は、Skype(ウェブ会議アプリ)を使用した、オンラインでの開催となった。

 報告者は有坂氏。「大串兎代夫の国家学説・憲法学説と宗教」と題し、報告を行った。昭和戦前期に活動した国家学者・憲法学者である大串兎代夫を対象とした研究が、近年になって盛り上がりつつある。しかし、こうした大串研究は、重要な論点を見落としている。

 それは、大串の国家学説・憲法学説と宗教の関係性である。大串は、國學院大學への出講を契機に、神道をはじめとした宗教に関心を抱くようになった。さらに、自身の国家学説・憲法学説に、宗教的視点を導入するに至った。

 本報告では、こうした大串が宗教に関心を寄せた契機や、大串の国家学説・憲法学説が、宗教から如何なる影響を受けたのか、といった点を検討することで、大串兎代夫の国家学説・憲法学説と宗教の関係性を明らかにした。

 報告後の質疑応答も盛り上がり、今回の研究会は盛会だった。