【東京】定例研究会報告 保田與重郎と万葉集の精神・日本の元号文化と万葉集

令和元年9月8日(日)14:00~17:00、民族文化研究会東京地区第22回定例研究会が早稲田奉仕園にて開催されました。

第1報告は、金子宗徳氏(本会顧問・里見日本文化学研究所所長)による、「保田與重郎万葉集の精神」でした。同報告は、保田の『万葉集の精神』が近代以降に展開された文献学的読解を批判し、万葉集を古代の国民精神を示した「述志」として位置づけるものであったことを解説するものでした。
第2報告は、八阪廉次郎氏(本会顧問・東洋大学非常勤講師)による、「日本の元号文化と万葉集」でした。同報告は、新元号公布や元号選定に関する各種資料・報道などを多数紹介し、国書由来の年号が出現するに至る系譜を辿るものでした。

充実した報告に加え、質疑応答では「近年流布している『万葉集』は〈国民歌謡〉ではない、といった見解はどう捉えるべきか」など多くの論点やそれに対する解答が出され、出席者の『万葉集』理解が深まりました。
次回は11/17(日)16:00~18:00に早稲田奉仕園で開催予定です。楽しく学べる会運営を心掛けておりますので、関心のある方はお気軽にご参加下さい。
(東京支部長・渡貫)

 

f:id:ysumadera:20190909011704j:plain

報告する金子氏