会報「大八洲」の趣旨と信条――「創刊の辞」を全文掲載  

このたびの会報「大八洲」の創刊にあたって、「創刊の辞」の全文を公開し、本誌の趣旨と信条を周知させて頂きます。本誌は、下記の「創刊の辞」において宣言された編集方針に則って、言論活動を行っていきます。

 創刊の辞 「大八洲」誌の趣旨と信条

現下の世界では、民族問題が喫緊の課題となっている。国際化の進展に伴い、民族文化の退潮が見られると共に、文化摩擦の結果として紛争が勃発している。わが国も例外ではなく、伝統文化が依然として軽視される一方で、これに代わって近代以降主流となった西欧的人間像・社会像をいかに受け止めるかを巡り、議論は絶えない。こうした近代化や国際化がもたらす「普遍性」と伝統的な民族文化に伏在している「固有性」の相剋を打開するためには、伝統文化を再考することによって、祖国と民族の固有性を再定位するほかない。民族文化研究会は、かかる問題意識に立脚し、社会の各層に幅広く情報を発信することを期し、「大八洲」誌を創刊する。「大八洲」誌は、わが国の民族文化・諸外国の民族問題に関する論説・書評を掲載し、また民族文化研究会の活動状況を紹介することによって、民族文化・民族問題の学術的研究に貢献することを企図する。「大八洲」誌は、かかる刊行の趣旨に沿った媒体たらんとし、自身の信条を次の三箇条の標語をもって定め、これに則った言論活動を行うものとする。

❖国民的自覚に根差した知を求める
❖「固有なるもの」への感性を育む
❖文化と伝統を守る、紡ぐ、伝える

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