先日発行された『大八洲』創刊号の内容を簡単に紹介させて頂きます。『大八洲』の購読をご検討の方は参考にして下さい。
論説
まず、論説から見ていきましょう。竹見靖秋「神道芭蕉派の登場――明治初年の宗教界と『俳諧系神道結社』」(6頁)は、俳諧と神道の融合を企図した三森幹雄の特異な神道観・宗教運動を、明治初期の宗教界の動向を踏まえ概観しています。
半木糺「『元号』をめぐる戦後思想史の一断面――葦津珍彦と上山春平の対論から考える」(12頁)は、戦後日本がいかに元号を受け止めたかを明らかにするため、元号法制化の是非をめぐって交わされた、葦津珍彦と上山春平の論争を検討しています。
湯原静雄「日独の文化的アイデンティティ探求の対照――谷省吾における国学とゲルマン学の比較研究を手がかりとして」(16頁)は、谷省吾による国学とゲルマン学の比較研究を手がかりに、日独両国の近代国家形成期における文化的アイデンティティ探求の異同を考察しています。
連載
続いて、連載記事をご紹介します。渡貫賢介「萩野貞樹『歪められた日本神話』を読む【1】――日本神話への一視点」(22頁)は、従来の誤解や偏見を排した日本神話理解を得るため、萩野貞樹の日本神話研究を精緻に読み解いていきます。
書評
書評欄では、民族の文化的アイデンティティに関連した近時の注目作である、藤田大誠編『国家神道と国体論』と権藤成卿研究会編『権藤成卿の君民共治論』を取り上げさせて頂きました(20・21頁)。
このように、本誌に所収された諸論考は、神話・神道・元号・国学など、わが国の民族文化の核心にある主題を考察しています。こうした分野に関心をお持ちの方は、弊誌の購読をご検討下さい。
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