活動報告

【関西】定例研究会報告 渥美勝ーその人と思想ー

令和3年6月19日に開催された民族文化研究会関西地区第35回定例研究会における報告「渥美勝ーその人と思想ー」の要旨を掲載します。 はしがき 現代が思想的混迷の時代であることに異論を唱える人間はまずいないと思われる。前時代に存在していた常識や歴史観…

【東京】定例研究会報告 ナチズムと日本文化

令和3年6月18日夕方、民族文化研究会東京地区第28回定例研究会がZOOMにて開催されました。ZOOMでの開催は2回目。今回の報告は、奥野励氏(同会会員)の「ナチズムと日本文化」。前々回の続編にあたるものです。日独文化提携を模索した東京日独文化協会ドイツ…

【関西】定例研究会報告 三条教則と芸道――茶道、華道、香道の一例

令和3年5月22日に開催された民族文化研究会関西地区第34回定例研究会における報告「三条教則と芸道――茶道、華道、香道の一例」の要旨を掲載します。 三条ノ教則ヲ定ム 敬神愛国ノ旨ヲ体スヘキ事 天理人道ヲ明ニスヘキ事 皇上ヲ奉戴シ朝旨ヲ遵守セシムヘキ事 …

【関西】定例研究会報告 戦前期ドイツにおける民族主義的キリスト教運動 ――パウル・アルトハウスを中心として

令和3年4月17日に開催された民族文化研究会関西地区第33回定例研究会における報告「戦前期ドイツにおける民族主義的キリスト教運動――パウル・アルトハウスを中心として」の要旨を掲載します。 はじめに 戦前期のドイツでは、ナチスの台頭に影響を受け、民族…

【関西】定例研究会報告 日本イスラーム史について

3月20日(土)午後、貸会議室オフィスゴコマチ(京都市)にて、民族文化研究会の関西地区第32回定例研究会が開催された。 報告者は、ジャーナリストの小滝透氏。「日本イスラーム史について」と題し、近代日本においてイスラム教がいかに受容されたのか、歴…

【東京】定例研究会報告 近代日本の国粋主義

令和3年3月6日(土)14:00~17:00、民族文化研究会東京地区第27回定例研究会がZOOMにて開催されました。コロナ禍によってしばらく休会が続いておりましたが、今回、有志が参集して実施されました。ZOOMであるがゆえ関西支部からの参加者もあり、盛会となりま…

【関西】定例研究会報告 神道と一神教の狭間で――二教団を例として

令和2年11月28日に開催された民族文化研究会関西地区第30回定例研究会における報告「神道と一神教の狭間で――二教団を例として」の要旨を掲載します。 はじめに 一般的に多神教とされる神道と、一神教とされるキリスト教との接近、接合、習合等といった事象は…

【東京】定例研究会報告 第三帝国時代の日独交流(1)・日独交流史の断片

令和2年10月11日(日)14:00~17:00、民族文化研究会東京地区第26回定例研究会が早稲田奉仕園にて開催されました。今回は、日独文化に関する特集回となりました。第1報告は、奥野励氏(本会会員)による、「第三帝国時代の日独文化交流(1)」でした。氏は…

【関西】定例研究会報告 近世期における神道神学の展開――中野裕三『国学者の神信仰』を読む(第6回)」

令和2年9月26日に開催された民族文化研究会関西地区第29回定例研究会における報告「近世期における神道神学の展開――中野裕三『国学者の神信仰』を読む(第6回)」の要旨を掲載します。 第四編 第二章 “豊受大神敬祭説“をめぐって ◎豊受大神の神格をめぐる論…

【関西】定例研究会報告 近世期における神道神学の展開――中野裕三『国学者の神信仰』を読む(第5回)

令和2年8月22日に開催された民族文化研究会関西地区第27回定例研究会における報告「近世期における神道神学の展開――中野裕三『国学者の神信仰』を読む(第5回)」の要旨を掲載します。 第四編 組織神学に基づく神道の神理解 第一章 荒魂考 ◎荒魂という重要問…

【東京】定例研究会報告 日本仏教における聖徳太子・歴史家としての天皇陛下

令和2年8月23日(日)14:00~17:00、民族文化研究会東京地区第25回定例研究会が早稲田奉仕園にて開催されました。コロナ禍の影響で、1月末以降初めての開催となりました。 第1報告は、金子宗徳氏(本会顧問・里見日本文化学研究所所長)による、「日本仏教…

【関西】定例研究会報告 明治初期における淘宮術結社と神祇行政

令和2年7月18日に開催された民族文化研究会関西地区第26回定例研究会における報告「明治初期における淘宮術結社と神祇行政」の要旨を掲載します。 はじめに 明治初年度の神祇行政は朝令暮改の様相があり、神道だけでなく仏教やその他民衆宗教に影響を与えた…

【関西】定例研究会報告 近世期における神道神学の展開――中野裕三『国学者の神信仰』を読む(第4回)

令和2年7月18日に開催された民族文化研究会関西地区第26回定例研究会における報告「近世期における神道神学の展開――中野裕三『国学者の神信仰』を読む(第4回)」の要旨を掲載します。 第三編 鈴木重胤の神信仰 第一章 鈴木重胤と神祇祭祀――神学確立過程に関…

【静岡】定例研究会報告 美濃部達吉『憲法撮要』を読む(2)主権

美濃部達吉『憲法撮要』読書ノート(輿石逸貴〔当会会長、弁護士〕執筆)を掲載します。読書会参加者は参考にして下さい。 今回は、第2回の読書会で範囲となった箇所(15~32頁)を解説します。 =============================…

【静岡】定例研究会報告 美濃部達吉『憲法撮要』を読む(1)国家論

当会静岡支部では、美濃部達吉『憲法撮要』の読書会を行っていますが、参加者の便宜を考え、本書の内容をまとめた読書ノート(輿石逸貴(当会会長、弁護士)執筆)を掲載します。読書会の進捗状況に合わせ、逐次掲載しますので、参考にして下さい。 今回は、…

【関西】定例研究会報告 京都御所と近代京都のつながりーー令和時代の御所の在り方を探して

令和2年6月20日に開催された民族文化研究会関西地区第25回定例研究会における報告「京都御所と近代京都のつながりーー令和時代の御所の在り方を探して」の要旨を掲載します。 はじめに 京都市上京區に、東西七〇〇メートル・南北一三〇〇メートル、總面積九…

【関西】定例研究会報告 近世期における神道神学の展開―ー中野裕三『国学者の神信仰』を読む(第三回)

令和2年6月20日に開催された民族文化研究会関西地区第25回定例研究会における報告「近世期における神道神学の展開――中野裕三『国学者の神信仰』を読む(第三回)」の要旨を掲載します。 三 「第二編 橘守部の神信仰」 三・一 「第一章 橘守部の神理解」 ◎橘…

【関西】定例研究会報告 尊皇絶対平和とは何か――河内正臣の思想

令和2年5月23日に開催された民族文化研究会関西地区第24回定例研究会における報告「尊皇絶対平和とは何か――河内正臣の思想」の要旨を掲載します。 はしがき ここに一冊の本がある。河内正臣著の『天皇の真実 憲法一条と九条よ! 地球を一つに繋げ!』である…

【関西】定例研究会報告 近世期における神道神学の展開――中野裕三『国学者の神信仰』を読む(第二回)

令和2年5月23日に開催された民族文化研究会関西地区第24回定例研究会における報告「近世期における神道神学の展開――中野裕三『国学者の神信仰』を読む(第二回)」の要旨を掲載します。 二 「第一編 本居宣長の神信仰」 二・一 「第一章 ルードルフ・オット…

【関西】定例研究会報告 伊勢周辺の霊祭系教会

令和2年3月21日に開催された民族文化研究会関西地区第23回定例研究会における報告「伊勢周辺の霊祭系教会」の要旨を掲載します。 はじめに 明治維新によって、政府はそれまで幕府の庇護下で実質国教扱いとなっていた仏教から神道を重視する政策へと転換した…

【関西】定例研究会報告 日本の相互扶助システムーー無尽講あるいは頼母子(たのもし)講

令和2年3月21日に開催された民族文化研究会関西地区第23回定例研究会における報告「日本の相互扶助システムーー無尽講あるいは頼母子(たのもし)講」の要旨を掲載します。 (一)はじめに 無尽講とは、原始的な相互扶助の一つである。内容は後述するが、建…

【関西】定例研究会報告 「私人」としての葦津珍彦——『昭和史を生きて 神国の民の心』を中心に

令和2年1月11日に開催された民族文化研究会関西地区第21回定例研究会における報告「『私人』としての葦津珍彦——『昭和史を生きて 神国の民の心』を中心に」の要旨を掲載します。 はしがき 葦津珍彦の著作は葦津事務所が発行している「昭和を読もう 葦津珍彦…

【関西】定例研究会報告 中東世界と一帯一路

2月15日午後、貸会議室オフィスゴコマチ(京都市)にて、民族文化研究会関西地区第22回定例研究会が開催された。 報告者はノンフィクション作家の小滝透氏。「中東世界と一帯一路」と題し、中東における宗教問題・民族問題と中国の推進する一帯一路構想の関…

【東京】定例研究会報告 『保建大記』の今日的意義について・あいちトリエンナーレ問題から考える人権

令和2年1月26日(日)15:30~18:00、民族文化研究会東京地区第24回定例研究会が早稲田奉仕園にて開催されました。 第1報告は、折本龍則氏(浦安市議会議員)による、「『保建大記』の今日的意義について」でした。氏が出版した『崎門学と『保建大記』 皇政…

【関西】定例研究会報告 近世期における神道神学の展開――中野裕三『国学者の神信仰』を読む(第1回)

令和2年1月11日に開催された民族文化研究会関西地区第21回定例研究会における報告「近世期における神道神学の展開――中野裕三『国学者の神信仰』を読む(第1回)」の要旨を掲載します。 はじめに――「神道神学」の理論的方向性 わが国の民族文化の中心である神…

【関西】定例研究会報告 「キシダママ」岸田袈裟の活動紹介——「保守」の新たな可能性を探る

令和元年11月16日に開催された民族文化研究会関西地区第19回定例研究会における報告「『キシダママ』岸田袈裟の活動紹介——『保守』の新たな可能性を探る」の要旨を掲載します。 はしがき 「保守」とは何であろうか。この「保守」なる言葉は戦後政治思想史に…

【東京】定例研究会報告 平家物語雑感・早稲田と愛国

令和元年11月17日(日)16:00~18:00、民族文化研究会東京地区第23回定例研究会が早稲田奉仕園にて開催されました。 第1報告は、阪本浩氏による、「平家物語雑感」でした。教科書その他で知られた『平家物語』の文章の一部を実際に音読したうえで描かれた人…

【関西】定例研究会報告 近世・近代日本の相互扶助システム――定礼と国民健康保険

令和元年10月19日に開催された民族文化研究会関西地区第18回定例研究会における報告「近世・近代日本の相互扶助システム――定礼と国民健康保険」の要旨を掲載します。 (一)はじめに 私たちは皆リスクを抱えている。 それは、個人のレベルで言えば大病などに…

【関西】定例研究会報告 ある化学者の神道説――明石博高の電気神道

令和元年10月19日に開催された民族文化研究会関西地区第18回定例研究会における報告「ある化学者の神道説――明石博高の電気神道」の要旨を掲載します。 明治維新によって東京が政治の中心となった。天皇と共に多くの貴族や人材が東京へ移り衰微した京都は、第…

【関西】定例研究会報告 「西郷隆盛」はいかに受け止められたか――「思想家」葦津珍彦と「思想史家」先崎彰容の西郷像の比較

令和元年9月22日に開催された民族文化研究会関西地区第17回定例研究会における報告「『西郷隆盛』はいかに受け止められたか――『思想家』葦津珍彦と『思想史家』先崎彰容の西郷像の比較」の概要を掲載します。 はしがき 昨今、葦津珍彦の研究が急速に進んでい…